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書評:逆説のスタートアップ思考

 

逆説のスタートアップ思考 (中公新書ラクレ 578)

逆説のスタートアップ思考 (中公新書ラクレ 578)

 

 本書は名著だと思う。ビジネスに関わる人間は必読と言えるくらい良い本です。

 

私が気に入った箇所を紹介します。

 

・「面倒な仕事」を選ぶ(p53)
「難しい課題に取り組むとスタートアップは簡単になる」と同類の反直感的なものとして、「面倒な仕事に取り組むとスタートアップは簡単になる」という事実が挙げられます。

 

・よりよいものではなく「異なるもの」を(p59)
そうした新しいカテゴリの製品は、これまでに比べて「よりよいもの」ではなく、既存のものと「異なっているもの」であることが多いのが特徴です。

 

ポール・グレアムは起業家の重要な資質として「Relentlessly Resourceful」(粘り強く、臨機応変であること)を挙げています。スタートアップでは必ず悪いことが起こります。しかもスタートアップを経営していると、ジェットコースターのように目まるぐるしく状況が変わります。そんな状況に対して柔軟かつ臨機応変に対応しながら、基盤となる信念をぶらさずに解決策を探し続けるような資質が起業家には必要とされます。(p86)

 

・競争ではなく「独占」(p98)
これも反直感的な事実かもしれませんが、スタートアップが狙うべきなのは勝つことでなく、「競争」を避けて「独占」することです。

 

・「急成長する市場」を狙う(p109)
しかし、小さくてニッチな市場を狙っただけでは急成長を遂げることができません。スタートアップは、あくまで急成長を求めなければなりません。だから今は小さくても、急成長する市場を狙う必要があります。

 

・ピーター・ティールは「競争は負け犬のためののもの」「競争はイデオロギーである」と喝破します(p117)

 

・そのためには先行者利益を獲得するように動くことを目的にするのではなく、長く独占し続けるために働くことが重要です。ピーター・ティールは、先行者になることをあまりに狙いすぎる起業家たちへ警告する意味で、「ラストムーバーアドバンテージ」という言葉を使ってます。つまり、タイミングを見計らって参入して市場で最後に発展し、長く独占を狙うべきだ、ということです。(p119)

 

・独占的にお金をもらうには、顧客にとって代えがたい、つまり「独自の価値」を生み出す必要があります。とはいっても、単に独自の価値さえ作れればよいわけではありません。多くの人がここを勘違いしがちです。「独自の価値」を「独自のやり方」で作る、という2つの条件を満たすことが重要です(p121)

 

・戦略の大家であるマイケル・ポーターいわく、「戦略の本質は何をしないかを選択すること」です。(p124)

 

・「最高」を目指さない
自社の戦略を作る上で最も犯しやすい間違いは、「最高を目指す競争をしてしまうこと」だとマイケル・ポーターは指摘しています(p127)

 

・とにかく「ローンチ」
少人数に愛されるものを作るためには、とにかくシンプルなものを早くローンチ(リリース)することが重要になります(p155)